腸内環境と食物繊維が免疫の鍵となる

    『人体シリーズ』第4集 万病撃退!❝腸❞が免疫の鍵だったを見て
    言い換えると腸内環境と食物繊維が免疫の鍵ってこと(・・?
    という考えに頭の中でまとまっていました❔
    免疫力に関することは
    今回の『人体シリーズ』で筋肉や骨の部分でも取り上げていました
    それでも免疫力についての部分はそんなに重要視された内容ではありませんでした

    私がなぜ、そういう考えになったのか(・・?
    番組の内容をまとめてみました

    最近は健康についての番組が多いので腸が免疫を司っているのは
    違う番組で何度かお医者さんが話しているのを聞いたことがあります
    また、鍼灸学校生時代には虫垂(いわゆる盲腸)は30
    免疫力との関わりがあるとも学びました
    ただ、その免疫機能に「食物繊維」が
    大きく関係していることは知らなかったので
    「食物繊維」対する考え方が大きく変わる内容でした

    腸は体内にありながら外界と接するところです
    食べ物などと一緒に病原菌やウイルスなどが
    常に入り込んでくる場所だからです
    だからこそ、腸内に体中の約7割の免疫細胞が存在し
    その病原菌やウイルスをやっつけてくれています
    病源菌が腸に入って腸内の絨毛に接触すると
    絨毛内の免疫細胞から攻撃してとメッセージ物質が放出され
    絨毛から病源菌を殺菌するための物質が一斉に放出され
    病源菌をやっつける働きをするそうです
    その他に免疫細胞が敵を食べたりして
    ウイルスなどをやっつけていたりするのかもしれません

    また、腸内では病原菌やウイルスをやっつけてくれるだけでなく
    免疫細胞を訓練(味方と敵を見分ける)する場所があるそうです
    小腸の壁の一部に存在する平らな部分で「パイエル板」という細胞が
    存在するとわかってきているそうです
    「パイエル板」には腸内を漂う細菌やウイルスなどの「異物(自分の身体にとって)」を
    腸の壁の内部に引き入れるための入り口がわざわざ用意されており
    そこから取り入れられた「異物」の特徴を学ばせているそうです
    そうして訓練された免疫細胞は血液によって全身に運ばれ
    各所で病源菌やウイルスなど敵を見つけては撃退しています

    今、日本各地でインフルエンザ感染が拡大しています
    このインフルエンザや肺炎などに対する免疫力の高さも
    腸での免疫細胞の訓練と密接に関係しているらしい!ことが
    最新の研究で分かってきているようですよ

    この放送のときのゲストには
    アメリカ大リーグの田中将大投手でした
    プロになって10年だそうですが
    風邪や食中毒などで試合を休んだことはないそうです
    また、女子長距離選手の場合
    「食事の量、質についてはとても大切だと言われています」
    「腸が強くないと選手として強くなれない」
    というような言葉を聞かれたことはないでしょうか?
    これについては
    食べることで消化吸収したものが
    筋肉になること、練習で損傷した筋細胞の修復に必要なことなど
    食べることで身体が受ける恩恵がたくさんありますが
    ここでは排便に関することも「腸の強さ」と言っている気がします
    もし、便秘であれば体内に不用なものを吸収し過ぎてしまうことや
    下痢であれば必要な栄養素を吸収できないことなども考えられます
    これらもスポーツ選手にとって大きな影響を及ぼす事のような気がします
    これら以外にも免疫力に大きく関与していることも分かりました
    もちろん試合当日に風邪などを引かないことも大切ですが
    風邪などを引いてしまって練習が行えなくなってしまうと
    いいパフォーマンスを行うためのトレーニング行えないですよね
    そういった意味でも「腸」の強さ(働き)はとても大切であり
    それは腸内細菌や食物繊維との関係が深いと考えます

    腸の免疫細胞はアレルギーや自己免疫疾患との関わりもあるそうです

    イギリスの女性アスリートで
    突然、命に係わるほどの重症なアレルギーを発症し
    深刻なショック症状を繰り返して幾度も生死の境をさまよったという方が
    番組で紹介されていました
    アレルギー発作が出るきっかけは
    ご本人の汗が引き金になっているのでは?と言われていた気がします
    そして、この女性アスリートの腸内環境を検査をしたところ
    ある特定の種類の腸内細菌が健康な人と比べて
    明らかに少なくなっていることが判明していました
    また、全く異なる疾患である「多発性硬化症」の患者さんからも
    腸内環境の検査で重症のアレルギー発作を引き起こしたことのある
    女性アスリートと同じ腸内細菌が少なくなっているということが突き止められていました

    ≪「多発性硬化症」とは
    自分の脳を暴走した免疫が攻撃し
    手足の痺れから始まり
    症状が進むと歩行困難や失明などのおそれがある自己免疫疾患です≫

    人の腸内にはおよそ1000種類の腸内細菌が100兆個以上も
    存在すると言われているようです
    その中で「重症アレルギー」の方と「多発性硬化症」の方に
    共通して少なくなっていたのが「クロストリジウム菌」という
    腸内細菌の仲間だそうです
    「クロストリジウム菌」は100種類くらいあり
    その中のある種類が少なくなることが
    免疫細胞の暴走と深く関係しているようです

    ※ 「クロストリジウム菌」の中には病気を引き起こす
    有害な菌もあるそうです

    では、クロストリジウム菌が少ないとなぜ免疫が暴走するのでしょうか?

    免疫細胞の中には「Tレグ(制御性T細胞)」と
    名付けられている細胞があるようです
    この「Tレグ」は
    仲間である免疫細胞の過剰な攻撃を抑える働きを持っているそうです
    免疫細胞の中には「攻撃タイプ」と「ブレーキタイプ」があり
    この「Tレグ」の働きでアレルギーや自己免疫疾患が
    抑えられていることが分かってきているようです

    「Tレグ」はクロストリジウム菌の働きによって
    体内で作り出されていることが明らかになってきています
    「クロストリジウム菌」が食物繊維を食べると
    ❝おちついて❞というメッセージを伝える「酪酸」を放出します
    この「酪酸」を受け取った免疫細胞は「Tレグ」へと変わり
    過剰になっている仲間にブレーキをかけているようなのです
    この「Tレグ」が全身に広がり
    暴走している免疫細胞を見つけると
    暴走をストップさせて免疫のバランスを保っているようなのです
    「重症アレルギー」「多発性硬化症」の方々は
    腸内でTレグを生み出す力が弱くなってしまっている可能性が考えられるようです

    「クロストリジウム菌」は「食物繊維」を多く食べることで増えるそうです
    「クロストリジウム菌」が腸内にたくさんいるマウスに
    食物繊維をたっぷり入れたエサを与えたグループと
    食物繊維が少ないエサを与えたグループに分けて
    腸内での「Tレグ」の割合を検査してみたところ
    食物繊維をたくさん与えたマウスは
    食物繊維が少なかったマウスに比べ
    「Tレグ」の量がおよそ2倍も多かったようです

    食物繊維が免疫細胞の暴走を抑える働きに関係があるとは意外でした
    でも、良く考えると
    食物繊維はお通じの効果以外にも
    人にとって大切な免疫力とも深く関係しているのですね
    積極的に今の時期は摂取しないといけないですね

    でも、この食物繊維
    日本人との関わりは昔から深いものがあるようです
    日本人は昔から木の実や海藻などから多くの食物繊維を摂取しており
    日本人の腸内には長い年月の中で
    食物繊維を好んでエサにする「クロストリジウム菌」などの腸内細菌が
    多く住みつくようになったと考えられているようです

    ※ 海藻にも食物繊維が多く含まれていますが
    海藻を分解できる腸内細菌は日本人の腸に特有だと知られています

    日本の腸内細菌研究者が最近の研究で
    欧米など11ヵ国と日本人の健康な人の腸内細菌を詳しく比較したところ
    日本人の腸内細菌は
    食物繊維などを食べて「酪酸」などの
    ❝免疫力をコントロールするような物質❞を出す能力が
    欧米など11ヵ国の人の腸内細菌よりずばぬけて高かったそうです
    つまり日本人の腸には
    免疫力をコントロールする潜在能力が
    生まれつき誰にでも受け継がれている可能性があると考えられます

    しかし、戦後、日本人の食生活は
    急速に欧米的な食生活へと変化しました
    それにより食物繊維の摂取量も減少し
    その食生活の変化に腸と腸内細菌が対応しきれていないことが
    アレルギーや自己免疫疾患など
    「免疫の暴走」による疾患の増加の一因となっている可能性が
    研究者たちによって注目され始めているようです

    この食物繊維というか野菜などを
    日本人はよく摂取していたことが
    日本人の体型にも関係していると聞いたことがあります
    食物繊維(野菜など)は消化に時間がかかります
    そのため、欧米人に比べて腸が長いのです
    腸が長いために腸を収める胴体が欧米の方より長くなっているのだそうです
    最近の若者は、手足の長い方が増えてきました
    もしかすると戦後の食生活の変化に対する日本人の腸の変化が
    体型の変化として今の若者たちに現れてきているのかもしれません

    また、生まれたばかりの赤ちゃんには腸内細菌がありません
    生まれた後、お母さんの母乳を飲むことで
    母乳に含まれる腸内細菌(まずビヒィズス菌)が腸内に入り急速に増え
    その後、様々な腸内細菌が赤ちゃんの腸内で作られていくようです
    お母さんのもっている腸内細菌が赤ちゃんに受け継がれるのですね

    こうやって見ていくと
    どの年代も食生活を疎かにしてはいけない!
    と改めて考えさせられていまします

    ブログの更新が1日送れとなってしまいました
    昨日、第5集❝脳❞についてが放送されましたが
    今までと少し違っていて
    放送で得た情報を私自身まだ整理できずにいます
    少し、整理させてからブログにアップする予定です

    【参照】
    NHKスペシャル「人体」万病撃退!❝腸❞が免疫の鍵だった

    暦の上で昨日は立春でした
    天気予報では「立春寒波」と言っていますが
    本当に寒いというか、空気が冷たいです
    もうしばらくこの寒さが続くようなので
    体調には十分お気をつけください